小舟からⅡ

小舟から...鉄の斧...緊箍児...そして...小舟からⅡ

金持ち

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小学校時代の友人と飲んだ。

金持ちの家だとは知っていたが、それがどれくらいのものなのか?関心もなかったんだが、ここんところ一人、二人と、お宅にお邪魔しての飲み会になって、改めて驚かされている。

一人のおうちには馬のマークの何千万という車があった。

そして今回、「芸能人のお宅拝見」か?というぐらい玄関から続く長く広い廊下に驚かされた。

旅館のようなトイレでもあった。

 


特別リッチな人の暮らす学区じゃあなかった。

むしろ大半は貧民窟。

俺はそこの出。

が、意外にもそんなコンプレックスなんて無いままに育つ。

なんせ、周りが全部そうなので、「世間はこんなものだ」と思いこむわけだ。

 


まあ、高校ぐらいからかな?

ちょっと違うぞ、と思うのは。

 


しかしながら、その頃にはもうシッカリと”地域コミュニケーション”出来上がっちゃっているので、自分らの世界が世界の中心にあるようには洗脳されている。

 


そこから何十年か経った。

お金が好きとか嫌いとかそんな情緒的なことは言っておれない身分にもなっている。

余裕があるわけでもない。

”お金”が災いの元になっていることも多い。

手に入れられるものなら、余分にあれば心休まることも多いんだろう。

 


そんな感受性を身につけて、小学校の時には知らなかったリッチさを見てしまうと....

自分がどれだけ他人に興味がなかったのかを知るとともに...

自分の”世間知らず度”がひどいことも再認識した。

 


あれだけ馬鹿にしている自分の親父と笑えるほどに瓜二つだ。

商売をしていた親父は、いつもたいそう金持ちぶっていた。

幼き日には疑う資料もないので、けっこう金持ちの家なのかな?とか、マジで思っていた。

が、そりゃあ貧民窟の狭いエリア内でのこと....

 


そこ...ぐらいはわかるようになっていたつもりだし、

そこからは脱出したつもりになっていたし、

そんなスタートからならけっこうな位置にまで来れたかもしれないと自惚れてもいたのに....

 


全然追いつけない位置にしか居ないんだな....

と。

しかも、そんな奴らが小学校の同級生で威張りもせずに生きていたんだと...。

 


次元が違うというんだろうか?

話していて、たしか俺の方がよっぽどか成績良かったはずなのに...

随分とその二人はセンスも良く、賢く見えた。

 


貧しいのは心の方だ。

多分。