小舟からⅡ

小舟から...鉄の斧...緊箍児...そして...小舟からⅡ

寂しげ安堵感

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紅葉が好きだ。

特に銀杏が良い。

桜の時期よりうんと好きだ。

どうしてだろう?

寂しげ中にも十分に成せた安堵感のようなものがあるからだろうか.....

 

 

 


ここまでの人生で一番に悩み苦しんだのは....恐らく....”子育て”だ。

いや、正確に言い直せば....子育てのための費用稼ぎだ。

 


もともとにそれほどお金には執着がなかった。

また豪勢な暮らしにも興味はなかった。

ゆえに働く意欲も薄いというか....まあ、のんびり楽しく毎日が送れりゃいいか...ってなもんだったんだが....

 


子供が育ち...ある程度の年齢になってくると....

人並みな親としては....

やっぱり人並みな幸せの人生を送らせてやりたくなってくる。

 


すれば相当にお金は要る。

 


何しろ”その日暮らし”の現実だったので(そもそもそこがおかしいんだが...)...

人並みな子育て費用の現実を知った時には愕然とした。

「そんなにも用意できるのか?」と。

嫁は当たり前のような顔をしていた。

 


奇しくもリーマンショックがまさにショックの追い討ちをかけた。

絶望に近かった。

まさにキリギリスだった自分を恨んだ。

 


.....そこから10年.....

子供達はこの春、それぞれの旅立ちをする予定....

やっぱり少し寂しいもんだ....

しかしながら....なんとか人並みなスタートを切らせてやれたかな?

とか思う。

 


リーマンショックはまだ10年前のことなのでよく憶えている。

自分の人生....というよりも、子供らに必要とされる金を用意する前提が崩れそうで、仕事の転向も考えた。

まさに右往左往した。

 


そこからは....

けっこう我武者羅だった....かな?....やっぱり。

 


ということで、今は微妙な安堵感の中にも居る。

少しひっそりして寂しくもあるんだが....肩の荷が半分ほど軽くなったようなホッとした気持ちがある。

 


当たり前のことを当たり前にしただけなので....「よくやった」は言い過ぎだ(笑)

が....「よかったな」....とは思う。

 


しかしながらのんびりする気になれないのは.....

子供のせいにはできない人生が残されたからだろう。

 


こういうのを最終コーナー回った....

って言うんだろうか?