小舟からⅡ

小舟から...鉄の斧...緊箍児...そして...小舟からⅡ

幻想の上り坂

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20日間も毎日”戒め”てばかりだったの...少し休憩。

 


もやもやとした霧が晴れてきて....

ようやく目の前に現れた景色には....

「えっ、下り坂しかないの?」

ってな状態になって3カ月か?

 


かなり馴れてきた。

 


当初はやはり少々落胆していた。

「人生終わったな....」までは言わないが、いわゆるピークアウトを確信し、現役引退後のしょぼくれた姿ぐらいしか想像できなかったから。

なんせ「下り坂」なのだ。

ネガティブな発想についつい引き寄せられる。

 


が、意外なことに、というか正直....以前より楽になっている。

「どうせ下りなので全部諦めた」....からじゃない。

むしろ”逆”。

思わぬ”逆”。

 


いつしかうんと遠くにあった”死”も、随分と親近感が沸くものになってきていた。

 


「どうせ遠からぬうちに死んでしまうのだ。残された時間はそんなにも長い時間じゃない。なら.....それぐらいの間、もうちょっと頑張っていようかな?」とか....

 


「”頑張る”ったって....もう最盛期の力は出せないし、無理すりゃ壊れちゃうし、いやだから....壊れない程度の頑張りでも....諦めつくよな。」とか....

 


「”現状維持?”素晴らしいじゃん。真っ逆さまに落ちていかなかっただけ。」とか....

 


「どのみち下り坂に入っちゃったので、終わりは自分で決めなくてもいいんじゃない?需要だね。需要が無くなったらその時点が”ハイ、終わり”」だとか....

 


案外の”気楽”がやってきている。

予想外なので不思議なんだが....

今のところはそう実感している。

 


そういう心境もあってか....

「いやいや、見えてる景色に上っていくところが一つもないんだからさ、しょうがないじゃん」....ぐらいは開き直れている。

むしろ爽やかなほどに。

 


そうじゃない人も居られよう。

それは間違っているという方も居られよう。

もっとポジティブな発想が必要だという人も居られよう。

 


それはご自由にどうぞ。

生き方は”人それぞれ”だ。

 


ただ....自分の場合は....

夢だ、理想だ、目標だ、計画だ、実行力だ、努力だ、根性だ、気合いだバカヤロー.....等々....前向きな言葉で自分に鞭を入れてきたのが「上り坂」の時代だと思っていたんだけれども....

虚飾でヌルヌルの坂道で散々足を滑らせながら上を上を目指していたんじゃないか?とも思うようになって...

少し苦笑いもしている。

 


今は「下り坂」なんだけれども....

なんとなく自分の足で地面を踏み締めている感があって....

「上り坂」を登っていた”つもり”の時代よりも、なんだか落ち着いていることが多い。