小舟からⅡ

小舟から...鉄の斧...緊箍児...そして...小舟からⅡ

二人羽織

 

 


今でこそ、暴力だ、体罰だと大袈裟に騒いでくれるけれども....

粗暴な下層階級の街だったからなのか?

自分の思春期までなんて...そんなの当たり前の世界だった。

 


だから....虐待を受けたことへの恨みなんて無いけれども....

青春ドラマじゃあるまいし、子供相手に顔を赤らめ、こめかみに血管浮きだたせて、興奮して殴ってくるような奴らは....

見下していた。

いや、小さな子供にとっては...

”見下す”ぐらいしか反撃方法はなかった...

 


手出し出来ない上下関係があって

殴られる一方なのだから

避ける

逃げる

出来るだけ数を少なくする

ぐらいしか考えることはないので、冷静なのだ。

 


ということで、早くから興奮しやすい馬鹿な大人なんかに「相談する」という手段は放棄した。

 


大体、こういう奴に限って....

「困った時は相談しなさい」

と言う。

するか、絶対に。

 


困っているのは、体罰とは言えない興奮しまくったお前らの暴力ぐらいなもんで....

それを相談したいぐらいなもんなのだ。

 


ということで、親や教師に相談というものはしたことがない。

進路相談?

自分で決めて自分で報告しただけ。

 


ただ....やっぱり子供だけの能力なんて予見も了見も狭いんだろう。

振り返るなら数々失敗しているので、「相談しときゃよかった」ようにも思う(笑)

 


まあいいや、過ぎてしまったことなので。

 


冷たい人間でもないし、協調性が無いとも思わないが....

イメージとしては自分は個人プレーヤーだ。

集団の中に入れられることも多いし、実際部活動などチーム種目ばっかだったが....

いつも問題を起こしていたのは

もともとに

集団が苦手なのかもしれない。

 


もちろんそれでも人には頼らざるをえないだろうし、

無意識のうちにもたくさんお世話になっているぐらいのことは理解しているけど

やっぱり相談せずに自分で考えて決断したくなってしまう。

その答えは簡単で、

それが一番「誰のせいにも出来ない」からだ。

「誰のせいにもしなくて済む」とも言う。

 


ささやかなスポーツ畑を歩いてはきたが.......

球技志向で...球技はむしろコーチの言うことを無視したからの好結果が出たりするので、コーチの評価は難しい。

ところが....陸上、特に駅伝やらマラソンやらで選手が多分にコーチや監督の「おかげ」と言うので....

どんな「おかげ」があるものなのかに興味を持った。

 


当たり前だけど....

どんな優秀な選手でも、「外からの目で自分の姿を見ることは出来ない」ということなのか?

「見えている」のはせいぜい....手足ぐらいなもの

それで

「全部わかった」

はない。

 


自分のカラダであるのに自分じゃ見えない。

だからよりコーチの存在の大切さを知るということか?

 

 

ならば...と思っても....こんな年老いたオッサンのコーチになんて誰もついてくれるはずがないので

自分が自分のコーチに就任してみようかと。

 


はてな」に来た当時は決してそんな目論みはなかったんだが....

いつの間にか...”書いている自分”が”現実の自分”のコーチのようになっていたりする。

 


いつでもいいか?

とりあえず効果は出ていると思う。

 


現実的には一人で考えていることに決まっているんだが...

なんだか一人よりも二人の知恵ってカンジで...