小舟からⅡ

小舟から...鉄の斧...緊箍児...そして...小舟からⅡ

淡々

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人生ずっと後悔を背負っていかなきゃならないほどの極悪非道を犯した覚えはないんだが...

「仕事をする」ってことを軽く考えていたことは間違いがない。

残念だが親父も祖父もそうだった。

 


そんな親父や祖父はもちろん嫌いで反抗していたが、歳とって気が付いてみりゃ、同じ穴の狢だ。

一体どの部分に反抗していたのか...

 


「どんな仕事をしたい?」

「将来何になりたい?」

こんな質問も、まともに考えたことは無いように思う。

というか、いい歳こいた今でも、「何になりたかった」というのが浮かばない。

ぐらい...「職業」とか「仕事」に関して関心の薄い人生を過ごしていたと思う。

 


が、「働くこと」は嫌いでもなく、かなり若い頃からバイトをしていたし、学生時代はずっと税金払っていたぐらいだ。

いや、ある意味職を選ばないというか、職も厳密に言えば三回変えているし、バイトも含めりゃ7種ほどの職業も体験しているが、どれも嫌いじゃない。

というか、正確に言えば、「何でもいい」みたいなところがあった。

 


おそらくそのしっぺ返しが”今”になってきているんだろう。

何しろ考え抜いて選んだわけでもないし、そもそも選択した結果じゃない。

はっきり言って「成り行き」で就職し、「成り行き」で今の職業に行き着いただけのこと。

得意なのか不得意なのか好きなのか嫌いなのかも考えたことがなかった。

それよりも....

ともかく給料が多くもらえて、その金でたくさん遊べることを考えることに時間を割きたかったわけだ。

ということで全ては自分のせい。

 


遊ぶことに飽きたわけでもないが、多くの遊び人仲間は没落した。

一人で遊んでいるのもなんだかおかしい。

いや、そもそもに仕事がうまく行かなくなっている。

時代や景気というのもあろうが、熱心じゃなかった若い時代が響いていると思う。

斜陽産業だというのなら、もっと早くに転職すりゃよかっただけの話。

 


少しばかり真面目に働くようになって、付き合う人間も変わってみれば...自分からすりゃ信じられないほど皆けっこう昔から真面目に人生考えていたりして....

あまりにも堂々と遊んでいた自分のあさはかさが嫌になる。

これぞ馬鹿の見本。

 


悶々とした毎日と、雨続きの週末を、なんとかスッキリしたいと整理整頓に励んだりしたが...昔の荷物に多く対面してしまうことにもなり...

後悔と反省ばかりが膨らんでしまったようだ。

 


まあ、何を言っても始まらないほどの年齢にはなっている。

が、アーリーリタイヤが許される環境にもない。

つまり...嫌だろうが、苦しかろうが、当面は働き続けるしかない身分...

...その上で...”将来”を考えるしかないようだ....

 


いろいろなところでうまく行かなくなり、毎日を重い気分で過ごすことが多くなった。

多分、そこから逃れたいんだろう。

その解決の糸口を、過去の反省や後悔から見つけようとしても、「こうしておけばよかった」は見つかるが、「これから先にこうしてゆこう」は見つからない。

 


何度も言い聞かせてはいる....

変えることの出来るのは”これからの自分の人生”だけ。

過去は逆立ちしたって変えられない。

 


さあ...何が出来るのか?何をすればよいものなのか....

ともかく今は暗くならないよう、かといって馬鹿はしゃぎもできないので、

淡々と毎日を過ごせるようには努力をしている...つもり。