小舟からⅡ

小舟から...鉄の斧...緊箍児...そして...小舟からⅡ

それ、偽物の鍵でしょう?

 

 

いやいや....父親の話を書いていると....ついつい熱くなってしまう....

悪口を羅列したいわけじゃない。

自分のDNAにもある”負なる素質”を炙り出し、追い出したいのだ。

 

それと....

「聖人君子」はやっぱりちょっとニュアンスが違う....

そもそも頭が悪いのでジャストな表現が出てこないんだが....

 

例えるなら....「大人になって行く行程」を...

「一皮剥ける」

と表現するなら....(これもなんだか....笑)

 

「一皮剥ける」前には「その入り口の扉」があって.....

その入り口の扉の鍵を持っていなくちゃいけない....

というような....

 

いわゆる俗に言われる

”山”とか”壁”に相応するものがあると想定するんだけど....

”鍵”は案外インチキなものでも、無理矢理にでも、けっこう「開いてしまったりする」ものでもあるらしい....

 

ただ....

「その手」は段々通用しなくなる....と。

 

ちゃんとした鍵を手に入れないと

ちゃんとした鍵を身につけないと

 

それを「”正”なる方向」もしくは「”聖人君子”の方向」

と表現してみたんだが....

 

なんだか尊厳著しい方向のお話になってしまったようで....

そんな尊い次元の話じゃない。

 

なんて言ったらいいんだろうか?

器用だったり、ズル賢かったり、強引だったりするならば....

本当の”鍵”じゃなくても開けられてしまったり、開いてしまったりもして....

山や壁や扉を....「合格者」

のような顔で、成功したつもりになって通過して行けるのかもしれないけれども....

 

そういった人生じゃあ....

「どこかの扉で」

 

もうにっちもさっちも行かない事態に見舞われる。

 

ってなことを言いたいわけだ。

 

「ちゃんとした鍵」を得るには、それなりの努力や苦労が必要であって...

運や誤魔化しで通れた扉も過去にはあったのかもしれないけれども....

どこかで

「ちゃんとした扉の鍵の”作り方”をコイツは知っているのか?」

が試されるような機会は必ずやってきて...

 

そこではじかれる

 

ということ。

 

現役人生の最後かな?

いや、甘く言わせてもらうなら....最終コーナーを過ぎた頃になって(まだほんの少し勝負どころが残っているという微かな希望の表現)....

そんなところにきて

ようやく思い知ってきたということ。

 

残りは多いはずがない。

これからの時間じゃどうにもならないことも多いだろう。

 

だけど....「正」なるカギを見つける努力を軽視してきた父親の成仏しきれない後悔の姿を見るにつけ....

 

「あんな姿で人生の終盤を終えるのは嫌だな」

と日々言い聞かせているのだ。

自分に。