小舟からⅡ

小舟から...鉄の斧...緊箍児...そして...小舟からⅡ

テナガザル

 

 


「落とし穴に気をつけながらの人生」

と言ったところで特別挙動不審な行動をとっているわけでもない。

大体誰もが失敗はしたくないだろうに。

特に、人生終盤ともなれば。

だから別に「後ろ向き」だなんて思っちゃいない。

 


哀しいかな?こんなことも反面教師達は後押しをしてくれている。

落とし穴....というよりも、「跳べそうもない川」....を前にした場合....と言った方がわかりやすいか?

「その一歩手前で妙に慎重になっている自分」...に向かって反面教師達は言う。

 


「こんな程度でイチイチ考えなくたって大丈夫だ」

「考えていたらばいつまでたっても跳べないぞ」

「跳んでから考えるぐらいじゃないと何も成せないぞ」

....と勇ましいことを。

 


気になる女が近くに居たりするともっと勢いづいたりする。

酒の世界の話術じゃあ.....その夜の勇者にでもなったかのように....

 


が...酒の醒めた世界は別世界でもあるのか?....

あの時の豪語は何処行った?

ぐらいに....

反面教師達は....

ドボドボと川に落ちていったり....

跳ぶ前に姿を消してしまう....

 


最近も....頼んでもいないのに勇敢な助言を与えてくれる反面教師がまた一人...消えた....

私に言う勇気があるならば....自分が実行すればいいものを....

 


彼らには彼らの生き様があるのだろうから...

彼らがどうなろうと何も思わない。

が....「川を超えられるのに」大事なのは「恰好良いか、悪いか?」じゃない。と思っている。

気力でもない。

川を超えられる”跳躍力”を持っているかどうか?だ。

さらに言うなら、タイミングや状況を読めているかどうか?だ。

 


自分は「そう考える派」であり、「そう考える派」でありたいし、あり続けたい。

当たり前だけど、「確実に」川を超えたいので。

 


「落とし穴を避けている」というのはそういうところ。

「落とし穴を避ける」ことが決してメインではない。

が....目標達成のためには、”そこ”がものすごく重要だと捉える方だということ。

 


ましてや....好きな女の前で無残に川に落っこちで行きたくはないのだから...(笑)

 


人間勇気?や勢いがあり過ぎると....(それは本当の勇気なのか勢いなのか知らないが...)

自分の”実力”も”川の幅”も「正確に見えなくなってしまう」ようだ。

 


「気持ちだけ」

で何でも達成出来ると言うのなら....

今頃大金持ちで、大権力者で、大スターだろう。

 


そうなっていないのは....

「運がない」

のではなく....「実力がない」

ことを思い知り....悔しかったから「実力」を身につけるしかないだけのことで....

「口で頑張ったってどうにもならない」

 


というのが....

落とし穴を見つけている人生の一つの原理だ。

自分は実力がないので、実力をカバーするために「落とし穴見つける作業」が必要なのだ。

 


まあ、防衛本能というか生存本能というやつなんだろう。

ライオンのように攻撃的にならなきゃ生きて行けない生き物も居るだろうし、

鰯のように群れてなきゃ生きていけないものもいるように....

さしずめ自分はテナガザルのように無意識にも”落っこちない”生き様を身につけようとした人生になってきているんだろう....

 


あっ、そういや結構テナガザル好きだ。

特にフクロテナガザルが....