小舟からⅡ

小舟から...鉄の斧...緊箍児...そして...小舟からⅡ

嫌な事実

 

 


親父の親父も遊び人。

お袋の親父も遊び人。

ともに商売を始めた創業者のような扱いで、見事な煙幕を張っていたが....

残された数々の道具や形跡からは「遊び人」であったことを否定できない。

 


親父やお袋は戦争体験者で、教訓的苦労話にはいつもソレを持ちだしていたが....

やっていることはそんな体験など忘れてしまったかのような贅沢だった。

 


”反動”だったのかもしれない。

そして彼らの「言い訳」としても....

お前らの時代と違って「若い時に苦労したからの...」のようなことを盛んに言っていた。

 


省略して言うなら...

「子供は我慢、オレ達は自由」....だった。

 


親の稼ぐ金なので、そのことに文句はないんだが...

「遊びを否定しない」

いや、むしろ、「(上手な言い訳で)遊びを仕事より優先する」家庭の”三代目”として自分は誕生し、育った。のが問題だ。

 


影響を受けないはずはないだろう。

以前から好きにはなれない家庭であり、親であったが...

だからといって影響を受けないわけじゃない。

特に社会の狭い幼い頃は家庭こそ社会であり教育の場であったりするわけだから

「シッカリと影響は受けた」

と考えるべきだろう。

 


それが嫌な事実でも。