小舟からⅡ

小舟から...鉄の斧...緊箍児...そして...小舟からⅡ

ふりだしに戻る

 

 


今となってみれば...大した段階ではないんだろうけど...

子供ながらにも「悩む」という行動が始まったのは...その...「順調ではなくなった」小学校の5年生頃ぐらいからだと記憶する。

思春期の入り口。

ま、普通っちゃ普通だ。

 

双六によくある場面として....

「ふりだしに戻る」

というのがあるんだが...

自分が「戻される」としたならば....その「悩み始めた」....小学校5年生ぐらいなんだろう。

 

その当時に...特別大きな出来事があったとは自覚しないんだが....

ある程度の自己分析で振り返ってみるならば...

知恵がついてきたのか?

いや、見栄がついてきたのか?

そこらあたりから活躍を始めたと思う。

父親譲りのDNAが。

 

だからなのか...

当時の父親はDNAの活躍によって変化を見せてきた私の様子を見て....戒めるどころか妙にご満悦になっていた。

「大人に近づくにつれ、そんなにもなんでも思い通りに出来なくなっていくんだよな。そういう時は、誤魔化したり、ズルく立ち回ることも必要なんだよ。生きるためにはな。嫌だと思っても。それが”大人になるということだ”」

なんて...

先駆者のつもりだったんだろうか?....妙なアドバイスを送っていた。

 

そこまでまあまあに順調な人生で、”正面攻撃”で通用していた私に対しては....

けなしたり、嫌みを言ったりするするのが常だったんだが...

思い通りにいかなかくなって...弱り、傷ついた私を発見したのが随分と嬉しいことのように....私には見えた。

 

ずっと不機嫌そうだった父親が...

ニンマリとであっても...微笑む(ほくそ笑んでいたのかもしれない)を見たのはその当時からのような気がする。

 

「そうやって苦しむのが人生なんだ」とか

「怖い時は逃げるが勝ち」だとか

「怪我したら損なだけだ」とか

とご満悦で次々にアドバイスを繰り出した.....のは....

「やっぱりコイツも俺と同じだったんだ」という安堵感からなのか?

 

親であるならば....

「自分のように振舞ってはいけないぞ」

と教える絶好のチャンスであったように思うんだけれども...

 

当時は今ほどに冷静に嫌ってはいなかったので....

というかやっぱり幼くて...

父親は自ら自慢するような成功者...かもしれない

と半分信じていたので....

苦しみから逃れられる簡単な方法を見つけてしまうならば.....

いつしか苦もなく手を出すようになっていった....

ような気がする。

 

まあ、スターウォーズなら...

「暗黒面に落ちた」

というところなんだろう....

 

だから...

自分にとって”やり直し”が必要なのは...

多分その頃ぐらいからなんだろう。

 

もちろん戻ってやり直せるはずなどないんだが....

不思議と間違ったボタンを選択した時と似たような状況はやってきて...

「本当にそっちのボタンで後悔しないのか?」と再び選択を迫られることは出てくるもんだ。

 

まあ、「まだクリヤーしていないだろ?」

って神様が思し召してくれているのかもしれない。