小舟からⅡ

小舟から...鉄の斧...緊箍児...そして...小舟からⅡ

見る目もない

 

 

”一を聞いて十を知ることが出来る”一族とでも自惚れている一家だからなのか?

「氷山の一角を見て...」全てわかった気になっている。

 

父親の有名な(自分の中で)自慢話に....

「ワシはなぁ...人の気持ちはよくわかるんだな。だからここまでになってきた。」

というのがある。

 

間に受けていた時期が今から考えると恐ろしい。

そもそも...何にもなっていない。

誰もなったとなんて認めていない。

その上に...

なんだが...

人の気持ちは....むしろ....「全然わからないんだろうねぇ...」と思われている人なのに、だ。

 

勘違いも甚だしいというのはこういうことを言うんだろう。

発言自体も信じ難いが....

そんな思いが彼の脳みそに常駐していることが信じ難い。

本当にオカシい奴なのかもしれない。

 

いやいや、これもまた父親のことばかりを言えない。

思春期にちょいとばかりカジった心理学の本からのお知恵を自慢気に披露していた時代があったりして....

そいつを人気取りの手段の一つとして使っていたことなど思い出した。

 

そう...

「自分を見る目」が歪んでいるくせして....

「人を見る目」なんてあるはずもないのだ。