小舟からⅡ

小舟から...鉄の斧...緊箍児...そして...小舟からⅡ

本気の警告

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"生き物たち"が「今、生きている」意味は...当たり前に...「大志のために」なんかじゃない。

そこまで脳が発達していないことぐらいは知っている。

 

が、この手の話になると...

「だから下等な生き物と違って人類は優秀なんだ」

「だから他の生き物は発達せずに、人間だけが高等になれたんだ」

と言う自称人間天狗倶楽部の方々が登場する。

 

じゃあ...そんなにも高等な生き物ならば...

あんなちっこい埃よりも小さな生き物ぐらいサッサとやっつけてみてくれ。

 

出来てないよね。

 

その程度だ。

そもそもヒトは随分とこの地球上でエラそうになった。

登場した頃...

いやさ500年ほど前でも...

もう少し謙虚だったと思う...

もう少し...怯えていたし...警戒していたと思う。

 

どこかの大臣ばかりを「見下したような態度をとりやがって...」

って...言えないほどに...

自分達も”偉そう”だ。

他の生き物からしてみたら。

 

他の生き物の生き様を見て...優越感に浸るばかりでなく...

「反省すべきだよなぁ...」「足りてねーなー」

と思うことはないのだろうか...

今の時点じゃあ蟻さんにさえ劣る対応しか出来ていないのかもしれない...と考えることはないのだろうか...思い上がった人間どもは。

 

その蟻さん達は...大雨や台風の前には....大した脳みそもないくせに、どこから何を察知しているのか...

奇妙な大移動をしたりする。

多分...群れや幼虫や卵を洪水(人間にとってはさほどではない場合も)から守るためなんじゃないかと愚かな人間として邪推しているんだけど...

まさに「虫の知らせ」なんだろう。

 

そして...何故にそんなにも大それた面倒臭い労力をわざわざかけるのかと言えば...

「子孫を守るため」

でしかないよね。

 

それは...種族を継続させるために。だ。

個人的な願望(大志)からの動機とは...全く違う。

 

蟻なんて....失礼だけれども....多分誰の子だかわかんない奴まで...

「自分を犠牲にして」

守っているし、常に守ろうとする。

 

誰も褒めてはくれないし、称賛もされないのに...

淡々と淡々と...

未来への命をつなげている。

 

それに比べて人間は...

他の子なんて「どーでもいい」

ヒドい場合にゃ自分の子ですら「虐待」だ。

 

「目標」なんて言えば聞こえはいいが...

いつしか自惚れまくって...

生物としての使命より...個人的な願望を重視するだけでなく称え奉るようにまでなった。

それが「大志の正体」じゃないのか?

 

狭い地球上に他の者達も一緒に住んでいるというのに...

邪魔者は殺し、隅に押しやり...人間だけが我が物顔で成果を誇ったことを...

「大志を達成した」

なんて言ってなかったか?

 

小学校の授業なんかでも...

「目標もなくて生きてんの、アンタ」

って、大志が無い奴は欠陥人間のように扱われなかったか?

 

そして...向上心強く、大志信望者達が

「己の手柄をこれ見よ」と...

次々に他の自然との共生のバランスを崩し、無視してきたんじゃないだろうか。

 


....本当にコロナウイルスがコウモリから誕生したかどうかは知らない。

けど...もし、そうだとするなら...

コウモリからの...

「警告」...だったりして...

 

いや、コウモリからしたら「警告」どころじゃなく...

「本気」だったりして...