小舟からⅡ

小舟から...鉄の斧...緊箍児...そして...小舟からⅡ

独り善がり



 

「影響を受けた...」と言うほどではないにしろ...

”イザ”と言うときに...”気になる標語”はけっこうある。

 

例えば...

「大きいことはいいことだ」やら

「あと一歩だけ前に進もう」やら

「何百回でも立ち上がろう」やら...

「さらにポジティブに」「簡単に諦めるなよ」と教えたいのだろうけど...

 

恐らく...なんかの歌詞であることが多いのかな?

そういうものに触発されて...頑張ってこれた...ことも多いとは思うん...だ...

が、これだけ歳を取ってくると(経験数を増やしてくると)、いつも言うように...「それもまた100%ではない」と考えるようになっている。

 

今じゃ日本一ポジティブととらえられている大谷さんとて...

全てにおいて我武者羅に...「もう一回だけでも頑張ろう...」ではないと思う。

仮にそうだったなら...

今頃ぶっ壊れている。

 

あそこまでの完璧なカラダに仕上げてこれたのだって...もちろん「頑張り」はあるに決まっているんだが...

そこには「緻密な計算」があって、「致命的な故障」を近づけない”努力”が並大抵ではない...と察するからだ。

 

あの大谷さんですら...そこまで緻密で慎重だというのに...

「大きいことはいいことだ」やら

「何百回でも立ち上がろう」やら...の精神論だけでは...

人生は上手く行かない...のだろう...と、思うようになっている。

 

「絶対にだめ」というほどに堅苦しいものではないんだけど...

「自分の余裕を確信出来た時」なら「もうちょっと頑張っておこうか...」もありかな?ぐらいなもんだ。

 

従って...「余裕がない」「時間がない」「必要がない」場合には...「”余分”にしない」ことは実はものすごく肝要かと...

極端に言ってしまうなら...

「必要以上に頑張るなら災いの確率もアップする」ということか...

 

自分は大きく勘違いしていた。

「もうちょっと頑張らないと」の”無理”のために...

これまで、どのくらい...失敗したり、怪我したり、故障したことか...

最悪はスノボのビッグエアーで死にかけた。

 

たまたまそれは「瞬間的な結果」でわかりやすい方なんだけれども...

”ささやかな”疲労や痛みや損傷だと...

「我慢して頑張りを抑えない」

のが日本では「成果への道」とされてきた...はず。

自分もその恩恵(呪い)をたっぷりと受けている。

 

そう、「もうちょっと頑張ってみた」ために...

「得られた果実」もあるのだろうけど...

「壊してしまったもの」やら「失敗してしまったこと」やら「嫌いになってしまったこと」...

は、どれぐらいあるのだろうか?...というぐらい...ありそうだ。

 

しかも...「もうちょっと頑張る」って...そんな簡単じゃない。

かなりシンドイのだ。

だから...「もうちょっと頑張っている最中」って...

結構イラついていて、ムカついていて、カリカリしながら...

(誰が一生懸命やってやってると思ってんだ!)

内心で悲鳴訴えながらやっているんだろう...

 

「その様」は...

自分が想定している...「よく頑張る人ね~」という評判とは真逆の...

「何イラついてんだか、わかんないヤツ、スゲー感じ悪い」

んだろうね...