小舟からⅡ

小舟から...鉄の斧...緊箍児...そして...小舟からⅡ

(1)張り子のトラ

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少し長い話を書きたい。

 

偉そうなことを随分と書いてきているんだが...

その割には若い頃は結構なスネた人生だった。

 

少し...病気をしたこともあって...小学校の5年生頃からかな?

スネ始めた。

 

当時は自分じゃ「そうは思っていなかった」から...

直そうともせず...けっこう続いた。

 

ガツンと言われたのは18歳の頃。

不良のボスのような人に言われた。

 

慕っていた人なので、自分じゃ「目が覚めたように」感じていたものの...

姿勢が直った...わけではなかったと思う。

一度身に付いてしまった習性を正すのはそうは簡単じゃないらしい。

 

なんというか...そういった”素質”を隠すようにはなった...程度か...

 

ただ...その時点から...自分の中には...歪みというか、ひずみというか、ねじれのような姿勢が内在していることをちょくちょく思い知らされるようになった。

 

もう少し...

恰好良い姿に映っているもんだ...と思っていたんだが...

「見ている人は見抜いているんだ」と。

 

自分自身には完全に誤魔化すようにしていた。

親父が嫌いで弟が居た。

という家族構成が影響した。

 

「恰好いい兄貴」

 

じゃないと許されないと思っていた。

 

なので...

物心ついた時から「恰好いい兄貴」を演じる習性がついていて...

弱音も、弱さも、情けなさも、涙も、見せないように...

いつも堂々とした人間であるかのように...

繕っていた。

 

内実はそうではないのに。

 

そういった見栄が必用な場面もあったり、無理にも価値があるのかもしれないけど...

張り子のトラは...やはり”本物”じゃない。

せいぜい「脅し」まで。

それ以上踏み込まれた時には

スッカスカの中身を知られてしまいそうで...

 

異様に怯えるのだ。

 

この”本当の自分”を隠すためにいろいろな面で虚勢を張っていた。

 

当時ダボダボのズボンに長ラン全盛時代だったんだが...

迷いもなくその出で立ちだったことが証明しているだろう。

 

本当に自分に自信があるのなら...

そんな恰好あえてしなくてもよかったはずだ。

 

長くなりそうなので急いで書いている。

乱筆乱文ご無礼を。