小舟からⅡ

小舟から...鉄の斧...緊箍児...そして...小舟からⅡ

戒め五番の一 何度も言い聞かせる編

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頭も悪いし、幼稚な精神力しか持たないので....

子供に教えるように

時々「何度も言い聞かせる」ことが...

”自分”には必要だ....と思っている。

 


こうして考えるようになってみて....

今のところ一番わかってきた最大の欠陥は

「未熟なくせに自惚れる」というところ。

 


「若気の至り....」、「誰だってそんなもの.....」そういった擁護の言葉があることは知っている。

が、程度の問題でもあり、案外そのような人間ばかりでもない。

 


これまでも何度も書いているが、嫌っていた父親のDNAはたっぷりそのもの。

祖父からのDNAでもあるらしい。

小さい頃からよく聞いた....「わが○○家自慢」.....

 


話の中では....「名家」ということで、自分は「名家のお坊ちゃん」で生まれたと教えられてきた。

その時点はもう亡くなっていた祖父の習字が家の中心に飾ってあり、あたかも何代も続く名家のように演出もされていた。

借家だったんだけれども....

そして達筆と教えられていたその習字を先日見た時には恐れ入った。

多分字が下手とされる今の自分の方がマシな程度だ....

いかに習字を知らなかった時代といえども....そりゃあ無いぜよ.....

 


幼い頃なんて事実は知らないものだ。

親の言う”話”が事実だと思って育ってしまうのだろう。

 


別に”本当の系譜”を探るつもりはないんだけれども、誰それが死んだとか、冠婚葬祭の都度に、”真実”を知ってしまうことがある。

”名家の祖先”はどうもお寺の土地を貸してもらって生きていたそうだ。

そのくせして無縁仏になっている墓がどこかにあるらしい。

.....一体どんな名家だ。

 


家系図なんてもちろんあるわけないのに.....祖母も祖父も「お武家さんの出」だと教えられていた。

父は商人だったので、別に「商人」でもいいんじゃないかと思うんだが...「お武家さんの出」だという....

 


だから住んでいた”長屋の住人”の中では「トップクラスの家系」ということらしい。

 


もうビートたけしの小説のような物悲しさだ。

ひょっとしたら最近話題の皇室との結婚を望まれているご家庭にも....そんな闇の言い伝えがあるのかもしれない。

 


自分にそう伝えてきた父親は歳を取り、真実を話すのかと思いきや....

むしろ「作り話」がより大袈裟になっている。

もう、整合性が取れないほどに現実とも乖離していたりする。

 


我が家....と言う人称で誤魔化してはいるものの....

本心は「俺は」と言っているようなものだ。

 


本当に自分の能力を知っているのか?

一体何様の見地からモノを言っているのか?

表面をなぞった程度の浅く、短い努力で、人一倍苦労したかのようにどうして思えるのか?

町内で一番になれば日本のトップクラスの仲間入りなのか?

モノ言わぬ人は自分より馬鹿で大人しく言うこと聞くしかない分際だから黙っているのか?

等々....

挙げればキリがない....

 


そして....残念だが....

これらのDNAを確実に受け継いでいるということ。

 


あの時に....どうして人は離れていったのか....

あの時に....どうして継続することが出来なかったのか....

あの時に....どうして舞い上がってしまったのか.....

 


思い起こしてみれえば.....十分に納得する。

いや、こうして考えるようになった今の自分でも、とっさの反応はDNA優先になっていたりして、自分自身でもおぞましく思う時があるほどだ。