学生時代を含めた若い頃は、自分に対する需要は圧倒的に「スポーツ」だった。
今思えば才能はむしろ「スポーツ以外」だったかもしれないし、大人達にもなんだかそう見抜かれていていたかもしれないんだが...
なんせ自分自身が「スポーツ人類」だと思われたく、思いたかったので...
努力でその地位を獲得したというところ。
スポーツ自慢によくある程度の大会やら、選手にはなった。
社会に登場した時の職種は思いっきり「スポーツ関係」だったので、馴染みの「運動具屋」との付き合いなんて...
ヘタすりゃ自分の子供達の部活時代まで続いた。
車もそう。
荷物とともに大勢で移動することが必須なため、当たり前にワンボックス。
ご丁寧にウインタースポーツ用に4WDという有様だ。
繕っていたわけじゃない。
自分にとっては「標準的生活」だった。
もちろん「迷い」は何度も登場したが...
決定的だったのは9年前。
期待のホープの自分の二代目が挫折をした。
思いっきり期待をかけていたこともあって本人の申し訳なさが伝わってくるのが辛かった。
「何だろう?スポーツって」
と、人生で初めて思った。
自分は大した選手じゃなかったが、器用というか、姑息なので、上手いこと誤魔化してどうにかこうにか「脱落」はしていないように見せてこれていた。
が、二代目はそういったことのないように...まともに、育てていたので、本当にくしゃけた。
自分も昔取った杵柄なんかで、出来る限りの力添えで支えてきたつもりなんだけれども...
それは後悔すべきことではないだろうけど...
「必ずしも幸せに近づく方法でもない」
とは確信した。
もちろん「スポーツ以外」のことにも親しんできたりもしたが...
他事にでも「スポーツ例え」が登場してしまうほどの「スポーツ馬鹿」の脳内から、スポーツが霞み始めたのはその時から。
スポーツ関係で今をも続けているのは...
21年前から続くトレーニングのみ。
そのトレーニングとて、もはや「ラジオ体操」に等しい程度。
「運動が出来るように」
ではなく
「毎日の生活が快適に送れるように」
のための、健康運動だ。
その他は...9年経って随分と変わった。
やらないどころか観戦にも興味はない。
当然「東京オリンピックなんて」全く興味もない。
ある種、若い頃の積み重ねが効かない世界に来てしまった(笑)
が、それが意外にも新鮮といえば新鮮で、
スポーツ以外の自分の需要は何処にあるのか?
と探している日々のようなもの。
間違ってはいないと思う。
いつしかスポーツなんて全然似合わない年齢や容姿になっている。
いや、かつての同僚がいまだに「スポーツ自慢」なんてSNSで披露したりもしているけど...
本人思っているほど多分...悪いが...似合っていない。
どのみち変わらなきゃいけない年齢なんだろう。
棺桶に向かって走り続けることが
恰好良いわけじゃないんだから(笑)
そりゃ自虐的と言う。