小舟からⅡ

小舟から...鉄の斧...緊箍児...そして...小舟からⅡ

消去法的二択

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世の中は自分一人が生きているわけではないので...

大体の決断に”制限時間”は設けられることになる。

 

社会が近代化、複雑化している現代じゃあ”候補”も多い。

”無数”に存在することも稀じゃない。

なのに...その中から「一つしか選べない」場合も珍しいことじゃない。

でも...決断は急がれる。

 

だから...「10個のうちから1個を選んでね」

なんて場合なら...

どうしたって...とりあえずは「好きなこと」になるだろう。

 

が、それは必ずしも

「うまく行くこと」

ではないように思う。

 

「好きなこと」ってのは目が眩んでいることが多い。

現実ベースよりも願望がかなり入っちゃっているので。

だから...

うまく行かなかったりする。

 

大学入試なんて典型的かもしれない。

想定以上のところにも合格する確率がないとは言わないけれども...

合格率を見る限りは...

「そうはならなかった」

人のが多そうだ。

 

若い頃の自分は典型的なそっちの方。

願望優先で失敗を増やしてきた。

まあ...それでもよしとして生きてきたのでさほどの後悔もないけれども...

 

が、やっぱり子供が出来てからぐらいだろうか...

 

そうはいかない。

少なくとも子供達に被害が及ぶような失敗だけは...

「絶対に避けなければならない」

と思うようになる。

 

成功を望むというよりも、

「失敗だけは避けたい」

と思うようになる

どんどんなってゆく。

 

恐らく判断基準は...

いつしか無意識にも

「好きなこと」

ではなく

「失敗しないこと」

になって行き...

こういった決断を繰り返せば繰り返すほど...

その選択方法がデフォルトになっていったように思う。

 

若い頃とは真逆の選択になっているんだろうけど...

そういった体験を繰り返してみると...

不思議なことに

自分が好きだと思うことが、必ずしも上手に出来るわけではなかったり...

逆に...嫌いと決めつけていたことに案外特性あったりと

自分が見極められていなかった場合

ってのも少なくないのだ。

「何だったんだ?今までの自信満々の判断は」

ぐらいに(笑)

 

そういうことは

特に「10個のうちから1個を選ぶ」作業だったりすると...

なかなか「失敗しないところ」にはたどり着けないように思う。

 

しかし...「2個のうちから1個を選んでね」

を9回繰り返すなら...

それでも...最後には1個に絞れる...わけで...

 

一見遠回りな選択手段に見えるかもしれないけれども...

一回一回の選択時間を縮めるならば...決断の時間は早くすることだって可能。

なんたってコンピューターの原理でもある。

 

しかも...9回考えられる場面があるのだから...

嫌いなことなんだけれども...もしや?

苦手なんだけれども...もしや?

と敗者復活の余地がある。

 

ある意味

消去法的二択

とでも言おうか...

 

このような方針に転換し、失敗を防いできたつもり...で、

その結果とて「失敗はしなかった」というみみっちいものなんだろうけれども...

いわゆるひっくり返せば...

「小さな成功」を積み上げてきたことにもなるんじゃないだろうか?

 

大志のない自分には

ちょうど良いサイズの成功なんだろう。