小舟からⅡ

小舟から...鉄の斧...緊箍児...そして...小舟からⅡ

青い春

f:id:okutavianus:20210711120245j:plain



 

ちょうどバッチリ五木寛之の「青春の門」が自分の青春時代。

 

だから否定的でもあった。

貴重な”青春”があんなに暗くちゃたまらない。

出来れば...「飛び出せ青春」だったり「われら青春」のがいいな、と思っていた。

 

が、こうして青春から遥か遠いところにまで来てしまうなら...

やっぱり青春は「青春の門」の方だった。

五木寛之は凄いね~。

 

当時は賑やかにやっている...つもりだった。

騒がしいぐらいに派手に盛り上がって過ごしている...つもりだった。

でも...振り返るなら...案外虚しいニオイがする。

 

「バカ騒ぎ」に邁進したつもりはない。

が...「バカ騒ぎ」なのだ。

まさに「何も残していない」し「何のためにもなっていない」

そんなことによく一生懸命になれた。

よくムキになれた。

 


どうしてかなんて今じゃサッパリわからない。

「後悔しているからやり直したい」

とまでは思わないけど...過去の自分を冷たく突き放す...ぐらいはしたい(笑)

 

決して楽しい時代じゃない。

むしろ苦しく苦々しい。

門といえば門なのだろう。

 

誰が付けたか青春は「青い春」だ。

すごいネーミングだ。

”青”しかないね。

 

黄色じゃ平和過ぎるし、赤ほど熱くもなりきれていない。

緑ほど穏やかでもない。

かといって白や黒ほど単純でもなくハッキリもしていない。

 

何だったんだろうあの時代。

きっと今の自分の人格形成に大きく寄与しているはずなんだけど...

 

何もかもがボヤけている。

 

いや、歳を取ったからということではなく...もう二度とハッキリした姿を見ることが出来ないようにと...

誰かに霧の中に葬り去られたような...

 

そんな時代になっている気がする